『スポ根列伝』ビデオの話。昔のアニメは萌えていたのではなくて燃えていたのだ!『大リーグボール2号』のように!(再録)
- 2010年08月23日
- カテゴリ:『郷愁通信・旧版』(再録)
部屋を整理していたら昔のビデオ『スポ根列伝』(文藝春秋)出てきて拝読しました。休みが2日続いたので時間もあったのでたまにはビデオでも見ようかと思っていたら笑えた上にある種の懐かしさも感じました。
Pixtaの写真は昭和レトロ調のちゃぶ台です。星一徹が愛したちゃぶ台が懐かしい。
ビデオは『巨人の星』から始まって『あしたのジョー』で終わるかつての漫画のダイジェスト版なのですが『スポ根』という珍妙な設定にいい意味で笑いが取れるような作品が凝縮されているビデオでした。昔は何かを熱くさせるものがあったのでしょう。
星一徹のちゃぶ台返しと木陰で泣く星明子、と星飛雄馬の大リーグボール養成キプスが有名ですが、しかも今は足を痛めることで禁止されているうさぎ跳びのシーンが時代を物語っていますよね。
やはり『スポ根』といえば梶原一騎先生なのですから『巨人の星』で始まり『あしたのジョー』で終わるという不文律は守られています。編集方針として)
(君は消える魔球を覚えているか?あと星飛雄馬の目が燃えることも)
内容は自分で探すなりしてみて欲しいのですが『サインはV』のジュン・サンダース(原作ではアフリカ系アメリカ人という設定)が藩文雀という中国人という強引な設定になっていて笑える。(でも実際、ビデオを見てみるとそんなにミスマッチが起きていないので結構、いいシーンが取れている)
『侍ジャイアンツ』に至っては原作が梶原一騎氏だがアニメーターはなんと宮崎駿監督という余りにも異色な構成になっていて正直いって笑うしかない。(怪作?)
『崖の上のポニョ』の宮崎駿作品の意外な側面が『侍ジャイアンツ』にあるのでスタジオジブリのファンはきちんと参考までに観た方がいいでしょう。しかも番場蛮がなぜか『未来少年コナン』に似ている部分があり、原作とはかなり変わっていますね。宮崎駿監督が梶原一騎作品と奇妙にコラボレーションしていたのは驚愕の事実かも?
『空手バカ一代』に至ってはこれはやや少年向けではないし、明らかに青年向けという雰囲気で今の漫画には絶対にない作風だ。原作の大山倍達もアニメでは諸般の事情で別の名前に変わっているので実際、自分の目でアニメを見て確認して欲しい。
『アタックNo.1』に関しては主題歌が有名でなぜかコーチが鮎原こずえにバレーボールをぶつける映像が入っていて(嗚呼)これが笑える。しかし、鮎原こずえとオリンピックの聖火の構図もきちんと決まっていてしかも敵国がソ連になっていてきちんと時代を表現した部分があり、貴重なアニメ関係の資料だと思います。
知り合いがいっていたのだが『アタックNo.1』の監督がボールをぶつけるシーンは『巨人の星』の星一徹のちゃぶ台返しと同時に覚えているのもいて結構、笑える。
(印象に残っているという人も意外に多い。今、考えるとバイオレンスな話で女性差別だと抗議されそうな話なのだが)
最後はやはり『あしたのジョー』なのだがこれは何と手塚治虫先生の虫プロ商事でアニメを製作しているのだが本来は手塚先生自身は不本意な仕事だったようにも思う部分がなくはないような気がするのだが。
というのは手塚先生自身がよく口にされていたのは<原作物を引き受けるのは漫画家に非ず>という漫画観を本人は堅持しており、手塚先生は梶原一騎氏を最も激しくライバル視していた部分があり、虫プロ商事は本当は梶原原作の漫画を引き受けたくはなかった部分も多かったように思います。これは憶測ですが。
その頃の虫プロ商事に至っては梶原先生が時代の兆児になって手塚先生の漫画は押されていた部分があり、経営は非常に苦しく仕事がない状態だったので食べるために『あしたのジョー』を引き受けるしかなかったのが現実としてあったのでしょう。さしずめ敵に塩というべき心情だったのかもしれませんが。
しかし、そのような舞台裏にもかかわらず作品は何といってもビデオの巻末にふさわしい作品なので白眉というしかない傑作である。(矢吹丈と力石徹の死闘が素晴らしい。傑作)
(矢吹丈に力石徹よ。フフフいうニヒルな殺気を浮かべながら両手ぶらり。クロスカウンターを狙っているのか?俺は講談社の力石の墓石を忘れない)
個人的には『タイガーマスク』や『夕焼け番長』とか『柔道一直線』などの別の梶原一騎原作作品を追加すればもっといい編集方針だったようにも思うのですが。DVD化した際に加えて欲しいと思います。
(ひねくれて育った僕は・・・君は『みなしごのバラード』を覚えているか?ある意味でトラウマな歌でもあるが)
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