ナウル共和国の教訓:悲劇?喜劇?オセアニア事情。ツバル共和国の話など:再録
- 2010年07月02日
- カテゴリ:『郷愁通信・旧版』(再録)
かつての『郷愁通信・旧版』からの再録です。写真はナウルの隣国のツバル共和国の写真です。
色々、BCL関係で原稿を整理しており、PNG(パプアニューギニア)のことを調べていた折に、ナウル共和国を襲った国家崩壊の記事を読み、興味を覚えました。
ナウル共和国は現在、国家が破産状態で失業率は90パーセントに達し、銀行が機能していないし、加えて電気も使えない状態だそうです。(だからインターネットや電話もほとんど不可能で観光客も滞在できない)アフリカのジンバブエも深刻な状況ですがこの南の楽園も別の意味で深刻といえば深刻な状況だそうです。(でもナウルに住んでいる住人はそうは思っていないのだから不思議ですよね)
本当に漫画のような話ですがもしかしたらナウル共和国も廃虚になった軍艦島と同様の運命をたどるのではないかと思うことがしきりです。(軍艦島は石炭で成り立ったゴールドラッシュの島で石炭から石油にエネルギーが変わった時、島は廃虚になってしまった。それまでは非常に裕福な島で人口密度も高かった)
ナウル共和国に関しても初めは農業や漁業も島にきちんとあったのだがどうも鉱山で採取できる鉱石(リン鉱石)がかなり貴重なものだったので島の経済構造が変わってしまったというのですが。おかげで税金も必要としないような<南の島の楽園>だったようです。
その結果、ナウル共和国は経済的に砕石の輸出ですべてがうまくいくような幻想を覚えてしまい、ナウル人は全く働かなくなってしまったのです。(無論、きちんと働いている人もいたのだが)鉱山の砕石は色々な周辺の島々の移民労働者にさせるようになり、外食は中国人のレストランで取るようになり、島には産業もなく、観光にも力を入れなかったので気が付けば鉱石の埋蔵量が少なくなると島の経済が崩壊し、電話も使えない状況になってしまった。(島は火星のクレーターのようになり、何かしら軍艦島を彷彿とさせる部分もなくはない)
この辺の事情がBBCから発せられ、世界的にシビアな問題として認識されてしまった。
ある意味で<遊んで暮らすことを覚えてしまった>ナウル人は勤労意欲がないので(極端ないいかたをすれば島中がニートになってしまった。嗚呼)外国の投資も進まず、なおかつ外食ばかりを食べるようになって島の三分の一が糖尿病になってしまって医療費が高騰して経済が完全に破産したのです。(別に差別的に書いているわけではありませんが)このような深刻な事情からナウル共和国が消滅の危機にあるようなのです。(オーストラリアに編入して、ナウル共和国が廃虚になってしまわなくはない)
そのような経済事情があり、今、WHOが食事指導を進め、一部の国際NGOやNPOがナウルに滞在し、職業訓練を開始しているようです。でも、これが中々、難しく、ナウルにお金がないのだから外貨取引ができない状況で観光客や外国人の関係者の入国が難しいことこの上ないようだということです。(一部のODAはあるのだがかなり難しい)無論、飛行機も飛ばせないし、加えて通信も途絶えてしまった。(インターネットもほとんど使えない。ガソリンは枯渇しているので船も動かせないし、入港できない)
昔はナウル共和国で海外のアマチュア無線家がずいぶんと滞在して海外運用していたのだがもう、無線の運用がかなり難しい国になってしまったようです。
(電気を使えないのだから当然、無線も運用できない。IOTAという島のQSLカードを集めるアワードがあるのだが世界でもかなりナウル共和国は珍しい国になると思う)
自分も思うのですがナウル共和国にIOTAで色々、運用している全世界のアマチュア無線家がNPO、NGO的に協力して一種のレンタルシャックのような感じで経済的に協力して色々、経済的に自立するようにすればとも思うのですが。(日本の軍艦島もIOTAにはきちんと入っているようで上陸許可を得て運用を考えている人がいるようですし)
自分もIOTAに関しては余り分からないのですが色々、経済的に難しいアジア、オセアニアの島国では外貨を得るためにレンタルシャックがあるようなので色々、NPOやNGOが国際協力で色々、IOTAで協力するといいと思います。(草の根的な国際交流という意味で)IOTAのNPO的な運用というのはいい発想なのかもしれません。(アマチュア無線の再興につながる)
事実、キリバスやツバルに関してはやはり温暖化の影響で島が沈み始め、別の意味でナウル共和国のように国家崩壊しかねない状況だというのです。(無論、キリバスやツバルも産業がないので現時点では自国のPCドメインを売るようにして外貨を得ている。無論、ナウルのような偏食や高失業の問題が多い)
オセアニアの深刻な状況を垣間見たような話でかなりショッキングな記事でしたが無論、オセアニアの多くの人々はきちんと将来を見据えており、なおかつ、楽観的なようですが。
(もともと余り貨幣経済からは縁のない社会というのもあるのだろうが)
今、石油価格の高騰も深刻化していますがこの辺の事情も立場こそ違えど今の産油国がナウルのようにならなくもないようにも思えてしまうのですが。(産油国のGNPは高い。しかし、いつか石油が枯渇すれば中東全体がナウルと同じような廃虚になりかねない)色々、自分も竹を切ったりして燃料に当てていますがこれからはある程度、持続可能な社会のようなエネルギーシステムも大切なのかもしれません。(最近、石油の変わりにバイオマスが期待はされているのだが)
自分もナウル共和国の事実から学ぶことが非常に多いように思います。
*自分の今回の記事はこちらのサイトを参考にしました。ライターの古田 靖さんはナウルに関する本も書いていますので良ければご参照ください。
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